Google DeepMindは2026年8月21日、ゲーム開発者とのパートナーシップを通じて、新しいゲームプレイ体験のプロトタイプを開発していると発表した。Deep Q-Network(DQN)やSIMA 2など、長年のゲーム研究で培った技術を基盤としている。
Google DeepMindは長年にわたり、ゲームをAI研究の重要な場として活用してきた。同社の創設者であるデミス・ハサビス氏自身も元ゲーム開発者であり、チーム内にも多くの経験者が在籍している。
同社は過去、DQNによってAtariゲームをマスターし、AlphaGoやAlphaStarで複雑な戦略ゲームを制覇するなど、AIの大きな突破口を生み出してきた。これらの研究は、タンパク質構造予測など他の分野でも成果を上げている。
現在進めているのは、ゲームを「攻略する」だけでなく「理解する」取り組みだ。Geminiモデルを搭載したSIMA 2は、画面を見て自然言語による指示を理解し、通常のキーボードやマウス操作で行動できる汎用エージェントである。既存のゲームコードへのアクセスや修正を必要とせず、複雑な3D環境でも人間らしいプレイを実現している。
この技術は、開発者にとって新たな可能性を開く。SIMA 2のような汎用エージェントを使えば、ゲームコードを変更せずに新しいNPC(非プレイヤーキャラクター)の実装や、堅牢なQAテストが可能になる。また、リリース後のアップデートや予期せぬプレイヤー行動にもリアルタイムに適応できる。
同社はこれらの技術を実証するため、Fenris Creationsを含む複数のスタジオと連携している。特にEVE Universeとのパートナーシップでは、継続的学習や長期的な計画策定など、最先端AIに必要な能力を試す場としている。開発チームは技術の披露だけでなく、実際にプレイできるプロトタイプを共同で作り込み、面白さの実証に注力している。
これにより、プレイヤーとゲーム世界との新たな関わり方や、開発プロセス自体の変革が期待されている。
