Anthropicは2026年9月22日に、Messages APIにおける「思考ブロック(thinking blocks)」の扱いを変更すると発表しました。この変更は、モデルの能力を不正に抽出する蒸留(distillation)行為を防ぐことを目的としています。
Anthropicは、Messages APIにおいて、思考ブロックの前後にあるコンテキスト(メッセージ、ツール、システムプロンプトなど)の編集を制限する仕組みを導入します。これにより、思考ブロックを生成した際と同じコンテキストが送り返されない場合、APIはエラーを返すようになります。
この変更は、高度なモデルの思考プロセスを利用して別のモデルを訓練する「蒸留」への対策として行われます。コンテキストを編集することで、暗号化された思考内容を解読させる手法が、不正な蒸留に利用されているためです。今回の措置により、こうした蒸留キャンペーンの実行を困難にすることを目指しています。
対象となるのは、2026年8月31日以降に作成された、Claude Fable 5.1およびClaude Opus 5.5を使用する新しいAPIアカウントです。既存のアカウントについては、今後展開されるモデルのリリースに合わせて適用が拡大される予定です。
開発者がこの変更による影響を回避するための手段も用意されています。コンテキストの編集が必要な場合に「非厳格(non-strict)」モードを選択すると、編集されたコンテキストに合わせて思考ブロックを削除してリクエストを継続できます。また、コンテキストの圧縮(Compaction)や、会話中のツール変更(Mid-conversation tool changes)といった、変更に対応するための機能も提供されています。
