Architect Labsは2026年8月27日、AIシステムが自律的に設計、検証、展開までを行った新型AIアクセラレータ「Redwood」を発表しました。従来の設計プロセスを介さず、人間による仕様書からわずか2週間で、RTL設計からファームウェア、ドライバまでをすべてAIが生成しています。
AIによる設計プロセスの変革
Redwoodは、従来のチップ設計におけるソフトウェアからRTL、検証へと段階的に手動で行うプロセスを、単一の最適化ループへと統合しています。2人の設計者が作成した高レベルの仕様に基づき、AIシステムがパフォーマンスモデル、検証環境、形式検証、ファームウェア、ドライバ、カスタム演算カーネルを、既存のIPを使用せずにゼロから生成しました。また、設計の各反復は、48時間以内に再生成、再検証、そしてFPGAへの展開が完了しています。
高い電力効率と性能予測
現在、低電力版の「Redwood Nano」がFPGA上で動作しており、LlamaやQwenといった数十億パラメータ規模のモデルによるリアルタイム推論を実現しています。これをNVIDIA Jetson Orin Nanoと同等のプロセス技術であるSamsung 8nmで製造した場合の予測では、デコードスループットが1.75倍に向上し、消費電力は1.9分の1に低減します。これは、電力あたりの性能において3.4倍の向上に相当します。
AIによる自己改善のサイクル
Redwoodの設計には、AIモデルがAPIエンドポイントとして機能し、その出力を用いて次世代のRedwoodを最適化するという手法が取り入れられています。これは、AIとその基盤となるシリコンが互いに改善し合う「再帰的な自己改善」への初期段階として位置付けられています。Architect Labsは、このフローをさらに発展させ、TSMCでのテープアウト(製造試作)を目指しています。
