Amazon Web Servicesは2026年9月4日、Amazon Bedrock AgentCoreを利用するAIエージェント向けに、メモリのライフサイクル管理手法を公開しました。長期運用されるエージェントが古い情報を保持し続けることで、回答品質が低下したりコンプライアンス上のリスクが生じたりする課題を解決します。
エージェントの記憶を整理する仕組み
AIエージェントが蓄積する膨大な会話データは、放置すると情報の陳腐化を招きます。AWSが提示する解決策は、記憶を「エピソード」「セマンティック」「プロシージャル」の3つのタイプに分類し、それぞれに異なる保持ポリシーを適用する手法です。これにより、会話の記録であるエピソード記憶は優先的に削除し、知識となるセマンティック記憶は長期保持するといった、重要度に応じた管理が可能になります。
3つのポリシーによるメモリ管理
具体的な管理手法として、3つのポリシーを組み合わせたワークフローが提案されています。1つ目は、設定した期間を過ぎたデータを自動削除するTTL(生存期間)ベースの期限切れポリシーです。2つ目は、作成時期、最終アクセス時期、アクセス頻度の3要素から算出する「関連性の減衰スコアリング」です。これにより、最近使われた記憶や頻繁に参照される記憶を、重要度に基づいて識別できます。
ユースケースに応じた最適化
これらのポリシーは、エージェントの役割に合わせて詳細に調整できます。例えば、リアルタイムのサポートボットであれば、解決済みの古いコンテキストを避けるために、関連性の減衰判定の基準を短く設定することが推奨されています。一方で、ITヘルプデスクのように季節的なパターンを扱う場合は、より長い保持期間を設定することが可能です。この仕組みは、AWS Step FunctionsやAmazon Bedrockを組み合わせたアーキテクチャで実現できます。
