Intuitは2026年9月4日、Amazon Bedrockを利用して、災害復旧(DR)の意思決定を支援するAIエージェント「EWOK Agent」を開発したと発表しました。同社が運用する大規模なマイクロサービス環境において、複雑なフェイルオーバー作業の判断をAIが担います。
AIによる意思決定とシステムの自動実行を分離
Intuitは、既存の災害復旧システム「EWOK」に、Amazon Bedrockを用いたAIレイヤー「EWOK Agent」を統合しました。従来のEWOKは、YAML形式の定義に基づき、コンピューティングやデータベースなどのインフラ操作を自動化し、復旧時間を数時間から約20分へと短縮していました。しかし、どの復旧ワークフローを選択すべきかといった意思決定や、変更凍結期間中の例外処理などは、経験豊富なエンジニアの知識に依存していました。
EWOK Agentは、この意思決定のプロセスを補完します。エンジニアが「本番環境の決済ゲートウェイをフェイルオーバーして」といった自然言語で指示を出すと、AIが対象資産を特定し、適切なワークフローを選択します。その上で、変更凍結などのポリシーに抵触していないかを確認し、EWOKを通じて確実な実行へと繋げます。モデルが「何をすべきか」を判断し、EWOKが「どのように実行するか」を決定論的に行う設計となっています。
セキュリティと運用の柔軟性を両立
本システムはAmazon Bedrockを採用することで、複数の基盤モデルから最適なものを選択できる柔軟性を備えています。また、金融システムを扱う上で不可欠なセキュリティ面についても、データがモデルの学習に使用されないことや、転送中および保存時の暗号化、Guardrailsによる保護が提供されています。これにより、エンジニアは社内のポータルや開発環境から、安全に復旧作業を進めることが可能です。
