2026年8月24日、NVIDIAは半導体メーカー向けにカスタムAIチップ(XPU)をNVIDIAインフラストラクチャと接続する技術「NVLink Fusion」を発表した。これにより、独自設計のアクセラレータを用いたAIファクトリの開発期間短縮や運用リスク低減が可能になる。
NVIDIAは2026年8月24日、カスタムAIチップ(XPU)と自社のインフラストラクチャを統合する「NVLink Fusion」を発表した。これは独自に設計された半導体を用いたAIファクトリの構築において、開発時間の短縮や運用リスクの軽減を目指す取り組みである。
現代のAIワークロードでは、スケールアップ時のネットワーク性能が利用効率とコストに直結する。NVIDIAによると、NVLink FusionによりXPUは第6世代NVLinkのスケールアップドメインに取り込まれる。これにより、XPU間の転送レイテンシはEthernetベースの代替ソリューションと比較して3倍低減し、パケットレートは10倍向上するとされる。また、CPUとXPUを接続するNVLink-C2C機能では、PCIeインターフェースと比較して最大6倍のエネルギー効率を実現できる。
独自チップの開発にはネットワークやラック設計などの複雑な工程が伴うため、開発チームはコアとなるイノベーションに注力し、残りのインフラ要素については成熟した技術を利用できる。NVLink FusionはASIC設計から光学インターコネクツに至るパートナーエコシステムと統合されており、NVIDIAのMGX規格に基づいたラックアーキテクチャやサプライチェーンを活用できる。
AIファクトリの計画段階では、電力調達や冷却システムの設計などシリコンの完成を待たずに進められる。NVLink FusionはGPU搭載システムとXPU搭載システムでラックの形状やネットワーク、冷却・電源管理システムを共有する統一アーキテクチャを提供する。これにより、開発者のペースでXPUの開発を進めつつ、データセンターの建設を同時に進めることが可能になる。
さらに、NVIDIAのDSXリファレンスアーキテクチャと連携し、建物の設計から電力・冷却・計算資源までを統合したデジタルツインによる検証が可能となる。運用面では、NCCLやDynamoなどのソフトウェアスタックにより、異なるアクセラレータを搭載したシステムを一括して管理できる。
