TypeSafe AIは2026年9月15日、ソフトウェアによる直接的な利用を目的とした新しいモデルクラス「System One Model」と、その初の公開モデルである「Jev」を発表しました。Jevは従来のLLM(大規模言語モデル)が苦手とした、高速かつ正確な構造化データの出力に特化しています。
従来のLLMとは異なる設計思想
TypeSafe AIが発表したJevは、テキスト生成をあえて行わず、あらかじめ定義された型に従った構造化値の出力に最適化されています。従来のLLMがトークンを一つずつ生成する逐次的な方式を採用しているのに対し、Jevは並列サンプリング技術を用いることで、一回のクエリですべての出力を生成します。これにより、Jevは既存のLLMと同等の知能レベルを維持しながら、2桁(100倍)高速かつ効率的な動作を実現しています。
高速なレスポンスと低コストな運用
Jevの処理速度は、エンドツーエンドのレスポンスタイムにおいて70ミリ秒から500ミリ秒の間を実現しています。これは、既存の最先端モデルが3秒から329秒を要するのと比較して、40倍から200倍の高速化となります。コスト面でも、入力トークンの価格は100万トークンあたり0.042ドルに抑えられており、出力トークンの費用は無料とされています。
信頼性の高い意思決定の実現
新技術である「RLCD(Reinforcement Learning for Calibrated Decisions)」の導入により、Jevは回答とともに確信度と不確実性を常に提示します。従来のモデルで見られた「過剰な自信」による誤答を防ぎ、高い確信度が高い精度に結びつくよう調整されています。また、出力は型定義に従うため、ソフトウェアが解析する際の型エラーが発生しない設計となっています。
Jevは現在、アーリーアクセスとして提供が開始されています。
