EYは2026年9月15日に、AI導入とガバナンスの現状に関する調査結果を発表しました。調査では、組織が自律的なAIシステムの導入を急ぐ一方で、管理体制が追いついていない実態が明らかになっています。
ガバナンスと実態の乖離
調査対象となったAIエグゼクティブの98%が正式なAIガバナンス方針を策定していると回答しています。しかし、そのうち47%は、緊急の導入時にはガバナンスプロセスを適用していないことがあると認めています。また、エグゼクティブの約3分の2が、AIガバナンスの設計や実施、進化に必要な社内専門知識の不足に懸念を抱いています。
自律型AIがもたらす新たなリスク
AIエグゼクティブの91%が、パイロットプログラムまたは全社的な導入を通じて自律型AI(Agentic AI)を利用していると回答しています。しかし、自律型AIを利用している組織の49%では、既存のガバナンス枠組みが自律型AI特有の要件やリスクに対応した更新をまだ行えていません。さらに、自律型AIを利用する組織の26%は、社内で動作する未承認のAIエージェントを検知できない状況にあります。
発生する実害と対策
AIに関連するリスクは、すでに具体的な被害をもたらしています。回答者の36%が、データ損失や財務的損害、ブランド価値の低下、業務の中断など、組織に重大な悪影響を及ぼすAIの事故や失敗を経験したと述べています。これに対し、多くの企業は正式なAIアシュアランス(保証)レビューを通じて対策を講じています。レビューを実施した組織では、AIシステムの4分の1以上を大幅に修正したケースが64%に上り、一部の組織ではシステムの停止や中止も行われています。
