OpenRouterは2026年8月10日、モデルの自動選択機能であるAuto router(`openrouter/auto`)のメジャーアップデートを発表しました。週間のトークン消費額が55兆トークンを超える膨大な利用データを活用し、ユーザーのタスクに対して最適なモデルを自動的に割り当てます。
利用実績に基づくモデル選択
新しいAuto routerは、OpenRouterのコミュニティが過去7日間にそのタスクに対して実際に支出したモデルのシェアに基づき、最適なモデルを決定します。従来のAuto routerと比較して、幅広いタスクとコスト水準において、より優れた選択が可能になったとしています。
具体的には、プロンプトを約30種類の詳細なタスクタイプに分類し、そのタスクで実際に支出が多いモデルを優先的に選択します。新モデルのリリース後も、数日以内にコミュニティの利用パターンを反映して選択肢が更新される仕組みです。
コストと性能の最適化
ユーザーは「cost_tier」パラメータを使用して、低コストから最高性能まで、許容できるコスト水準を指定できます。デフォルトは「low」に設定されており、各タスクにおいて最もコスト効率の高いモデルが選ばれます。一方で「max」を指定した場合は、コストをかけてでも最高性能のモデルが選択されます。
ベンチマーク評価では、デフォルト設定において、従来のモデルよりもコストを抑えつつ、多くの領域で同等以上の性能を達成したことが示されています。例えば、リサーチ(DSQA)の領域では、従来のデフォルト設定が43.2%であったのに対し、新バージョンでは62.9%へと向上しました。また、コーディング(SWE-Atlas QnA)の「max」設定では、60.7%という高い性能を記録しています。
会話の継続性を維持する仕組み
マルチターン(複数回のやり取り)の会話においては、会話の文脈を維持するために「sticky」な動作が実装されています。これは、使用中のモデルがそのタスクにおいて最適な選択肢である限り、同じモデルを使い続ける仕組みです。これにより、モデルの頻繁な切り替えによるコストの増大を抑制しています。
