AWSとHPE Zertoは2026年9月8日に、Amazon Bedrockを活用した自律型のトラブルシューティングシステムを構築したと発表しました。このシステムは、ハイブリッドおよびマルチクラウド環境におけるデータ保護や災害復旧の運用負荷を軽減することを目的としています。
自然言語による迅速な問題解決を実現
HPE Zertoは、複雑化するインフラ管理における運用者の負担を解消するため、自然言語で対話可能なトラブルシューティングシステムを開発しました。このシステムは、既存のZertoユーザーインターフェースに組み込まれたチャット形式で提供されます。運用者は、製品の構成問題の解決や、システムの状態監視、さらには設定作業の代行などを、自然言語による指示を通じて行うことが可能です。
複数のエージェントによる高度な調査機能
本システムは、オーケストレーターと呼ばれる司令塔となるエージェントが、タスクに応じて専門のサブエージェントを使い分ける仕組みを採用しています。例えば、Zerto Manager(ZVM)に関連するサービス停止やネットワークの問題は「ZVMエージェント」が、レプリケーションの遅延などは「VRAエージェント」が、それぞれ専門の知識とツールを用いて調査を行います。各エージェントは、生のログをそのまま返すのではなく、情報を整理した簡潔なレポートとして回答をまとめます。
セキュリティを重視したアーキテクチャ
システムの構築には、モデルの柔軟性とセキュリティの両立が求められました。Amazon Bedrockを採用することで、複数の基盤モデルから最適なものを選択できる柔軟性を確保しています。また、Amazon Bedrock Guardrailsを用いることで、プロンプトやシステムからの回答が企業のコンプライアンスやセキュリティ要件に沿ったものになるよう、コンテンツの制限を行っています。
オンプレミス環境でのセキュアな運用
このシステムは、ユーザーのオンプレミス環境内にポッドとしてデプロイされます。これにより、運用信号や環境コンテキスト、製品知識といった機密性の高いデータへのアクセスを、制御された安全な状態で維持しながら、AIによる高度な推論とアクションを実現しています。
