OpenAIは2026年8月17日、AIの進展に伴う経済機会と社会のレジリエンスを促進する目的で、独立した団体による14件のプロジェクトに対し助成金を支給すると発表した。これらは2026年4月に提唱した「インテリジェンス時代の産業政策」への具体的な取り組みである。
OpenAIが助成金を通じてAI政策の具体化を支援
OpenAIは、AI技術の進展により経済や社会に生じる変化に対応する新たな政策のアプローチを実証するため、独立した研究団体や実践者に対し資金提供する。
この取り組みは、2026年4月に発表した「インテリジェンス時代の産業政策」という提言に基づいている。OpenAIは、先進的なAIがもたらす恩恵を広く共有するためには、既存の政策の調整ではなく、新しいアプローチが必要だと考えている。その実現にはテクノロジー企業だけでなく、民主的な制度や公衆の議論を通じて独立した研究機関が関与することが重要だと位置づけている。
今回の助成金プログラムでは、AIが経済機会をどのように広げ、社会が能力の進展とともにどうレジリエンスを構築するかという2つの課題に取り組む14件のプロジェクトを選定した。選定されたプロジェクトは、アメリカ合衆国、欧州連合、ブラジル、シンガポール、韓国にまたがっている。OpenAIは総額100万ドルの資金と最大100万ドルのAPIクレジットを提供する。
具体的な研究内容としては、雇用やスキルへの影響をシナリオ別に分析し政策対応を検討するもの、AIによる生産性向上の分配を評価して社会投資モデルを見直すもの、AI利用や資産所有権を通じた経済参加を促す「AIへの権利」の枠組みを開発するものなどが含まれる。
また、データセンター需要に対応したエネルギー供給拡大や、職に基づく給付システムのプロトタイプ開発、税制がAI採用でどのように変化するかの分析なども行われる。国際的な経済準備や協調に関するワーキンググループの設置や、医療現場でのAIインフラの評価、自律的に自己改善するAIシステムの対応枠組みの確立といったプロジェクトも含まれている。
これらのプロジェクトは、高レベルなアイデアを具体的な作業へと落とし込み、何が機能するか、その費用はいくらか、責任ある実装方法は何かを検証することを目的としている。
